育休中インターン概要
育休中インターンは、育休中や離職中の子育てママたちが、企業でのインターンをする活動。今回は、育休中インターンの概要と、実際に参加した体験談、感想をご紹介。アクティブで有意義な育休を過ごしたいママにおすすめの情報です。
育休中インターンとは?
育休中インターンは、育休中や離職中の子育てママたちが、企業でのインターンをする活動です。企業インターンでの実績を持つ株式会社mog(
ママ、お仕事がんばって)が、2019年度にスタートしているサービスです。株式会社mogとしての経歴は浅めですが、前身での実績もあります。株式会社mogは、もともとパソナの企業内でママボランという育休インターンサービスを行っていたメンバーが独立した会社。株式会社mogは子育てママの転職支援などのサービスも行いつつ、ママボランをさらにパワーアップさせた育休インターンを行っています。
どんなママにおすすめ?
育休中インターンには、以下のようなママたちが参加しています。
- 育休期間を有効に使って、キャリアアップ・スキルアップにつなげたい
- 普段はできない、他社ではたらくという経験を通して、視野を広げたい
- 自分の強み発見、自分のスキルの市場価値が知りたい・腕試ししてみたい
- 自社とは異なる会社のことを知り、これからのキャリアを考えるきっかけにしたい
育休中のママがメインですが、子育てのために一時離職中のママも参加できます。復職を視野にいれたタイミングで参加する動機を持つママも多いようです。中には副業として参加しているママや、復職後のスキルアップのためのインターンをしているママも。状況に関わらず、他社でのインターンをしてみたいという方であれば、一度問い合せをしてみるのがおすすめです。
どんなメリットがある?
他社でのインターンをすることで、
- 自分の強み発見、スキルの有用性や市場価値を再確認できる
- 自分の会社ではチャレンジできない領域を経験でき、キャリアアップ、スキルアップ、視野の拡大につながる
- 自分の会社と異なる会社の一員として働ける経験ができる
- インターン先はスタートアップが多く、スタートアップの空気感や働き方を感じられる。
- インターン先によっては、インセンティブが用意されているので、お小遣い代わりになる。
といったメリットが期待できます。
会社員キャリアの中でも、なかなかできない経験ができる大きなチャンスです。
育休インターン参加の流れ
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STEP1説明会に参加
株式会社mogのサイト内、育休インターン「説明会」より、参加可能な日程を選び参加。活動の流れや募集中の案件について説明が受けられます。
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STEP2希望のインターン先へ応募(事務局が代行)
応募したインターン先より、直接本人のメール宛に受け入れ可否の連絡が入ります。
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STEP3インターン先より受け入れ可否の連絡
応募したインターン先より、直接本人のメール宛に受け入れ可否の連絡が入ります
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STEP4インターンスタート
インターン先とジョイン方法を調整し、インターンスタートです。
具体的にどんな支援先があるの?支援内容は?
育休インターン先は、スタートアップ企業が多いです。ママならではの視点を活かせる子どもサービス関連の企業、社会貢献の意味合いの強いNPO団体などもあり、インターン先リスト自分の興味関心に合わせて選ぶことができます。ただし、自分のプロフィールシート(学歴や育休前の職歴、スキル内容、支援したいことなど)をインターン先に送付し、インターン先の受け入れ可否を仰ぐ必要があるため、インターン先のタイミングや、自分のスキルのマッチングによっては、断られることもあります。
また、支援内容についても、マーケティング企画・実施系(ウェブサイト改善、ウェブ広告運用、SNS運用、広報、記事作成など)、商品企画系(市場調査や競合調査なども)、経営計画・事業計画系(クラウドツール活用、業務整理)、人事労務・代表アシスタント系(採用サイトの運用、社長秘書)等、幅広くあり、自分のスキルが活かせる支援内容を選ぶことができます。2021年5月のインターン先一覧を見ると、マーケティング企画・実施系が多い印象。ウェブサイトの記事制作やSNSの運用、ウェブ広告の運用など、未経験な方でもチャレンジできる環境はなかなかないので、この機会に実績づくりとしてもおすすめです。
参加する期間や、週あたりの費やせる時間についても、インターン先と協議が可能。ただし、インターン先にて想定の「活動期間/時間」が示されているので参考にしてください。短いところだと、活動期間1カ月〜、活動時間週5時間〜、というところもあるので、自分の状況に合わせて選べるのもうれしいですね。
2021年度6月時点の支援先抜粋
インターン先候補としては常時多数の企業がありますが、今回は子育て系、スタートアップ系を抜粋して紹介します。定員によって募集を停止している場合もあるので、現状の詳細は育休中インターンHPをご確認ください。
【子育て系】
- 株式会社TowaStela(ECサイト『ベビフル』『amanoppo』)商品企画・SNS運用・製造パートナー連携など
- 株式会社STORY TIME(工作キットのサブスクリプション)PR・イベント・SNS運用、工作キットコンセプト開発、プロジェクトマネジメントなど
- 株式会社クレヨン(ママ友マッチングアプリFiikaの運営)UI/UXデザイン、動画編集、広報、マーケティング、顧客行動分析、競合調査など
【スタートアップ系】
- 株式会社Bulls(スマートホテル事業、不動産オーナーコンサルティング)人事労務、社長秘書など
- Dialogue for Everyone株式会社(ミドルシニア向けキャリア・働き方改革支援×地方創生)設立1年目ベンチャーの会社基盤整備・構築
- 株式会社ナチュラルパラドクス(映像制作業、ライブ配信支援業)第二創業期に向けた経営計画・事業計画の立案支援
参加に必要な条件は?
インターン先にもよると思いますが、基本的にはオンラインでの活動がメインになので、参加地域は問わないと思います。参加した感じから以下は必須だと思いました。
- プロジェクトに使用できるパソコンを所持していること(スマホだけだときついと思います)
- 通信環境があること
- オンラインでミーティングにご参加可能な方(カメラ・マイクを使用)
- オンラインでプロジェクトにご参加可能な方(プロジェクトによって、Word、Excel、Power Point、その他ソフトを使用することがあります。インターン先応募時に確認しておくのがよいです。)
管理者の体験
私は2019年に参加しました。それぞれのフェーズでやったこととその感想をご説明します。
参加の動機
2019年10-12月でママボノに参加していました。ママボノと子育てでの忙しい毎日をなんとかやりきり、活動が終了してしまったら時間とココロに穴が空いてしまいました。
そこでおもいついたのが育休インターン。実はママボノの参加を決めるより前に調べていて、前身であるママボランの説明会に参加していたのです。しかし説明会に参加したとき、丁度ママボランが活動終了し、株式会社mogを立ち上げるというフェーズだったので、新規申し込みができないという状況でした。個人的にはとても興味があったのですが、泣く泣くママボノへ参加したということでした。思いついて調べてみると、育休インターン募集しています!1月に思い立ち、4月には仕事復帰という3カ月くらいしかない期間だったのですが、相談してみることにしました。
説明会
現在、説明会は月に2回程度行われているようです。(説明会の日程は育休中インターンHPにて確認ください。)
私は最初から育休インターンの説明会への参加ではなく、株式会社mogの行っているキャリア支援プログラム「ママのためのキャリア・デザイン・ワークショップ「ママキャリ」~強みを明確にして、今後の働き方を考えよう~」に参加しました。というのも、参加できる期間が短く、どうしようか悩んでいたので、とりあえず無料で受けられるキャリア系のワークショップも興味あるし、参加してみよう!という感じだったのです。そこで自分のキャリアや育休インターンへの参加意向を話したところ、株式会社mogでのインターンにお誘いいただいたという流れでした。
申し込み
申し込み時に応募シートを記載します。氏名、住所、学歴、職歴、自己PRなどです。特に【職歴】では、業務内容と「身に付いたスキル・強み」を書く欄があります。また、【応募理由・自己PR】では、育休中インターンに応募された理由、自身の強み・貢献できる分野、経験してみたい業務などを記載します。
応募シートがかけたら、インターン先へは事務局が代理で送付してくれます。返事は応募者のメールに、インターン先から直接連絡が来る仕組みです。
インターン開始
インターン先から無事受け入れの連絡が来たら、インターン先と個別に連絡をとり、インターンを始めます。私の場合はまず、1対1でインターン先の担当者と、自身のできることと、インターン先でのやってほしいこと の擦り合わせを行い、業務内容を決定しました。また、ここでインターン期間やどれくらいの時間を捧げることができるのか等、きちんと業務設計を話しておく事をお勧めします。
全体感想(メリットとデメリットまとめ)
私はコロナで復職が遅れたこともあり、最終的に半年ほどお世話になりました。MTGと作業時間合わせて、週に5〜10時間くらいは費やしました。
個人的にメリットデメリットだと思ったことは以下です。
【メリット】
- 新しい業務内容にチャレンジでき、スキルアップ
通常業務ではなかなか携わることのできない領域に、未経験でもチャレンジさせてもらえることが、本当に貴重な経験でした。私はfacebookの広告運用などもさせてもらえたのですが、未経験でいきなり月十数万の広告費を預かって運用させてもらえることなどないですよね。未経験の領域は自分で勉強することも多く、結構時間を費やす事もありましたが、本当に自分のスキルアップになります。
- 刺激になった。
これは、インターン先にもよると思いますが、私は他のママと一緒にマーケティング領域を担当していました。他のママは本業もマーケティング領域の方も多く、どのようにプロジェクトを進めていくか、どのように集客を行っていくかについて、本当に勉強させてもらいました。こんな風に働きたいとロールモデルになるママにも出会えました。
- 復職前の助走期間になる。
実際の業務に携われるので、もう「働いている」といっても良いくらいの仕事筋を使います。とはいえ、時間的にはそこまで負荷も高くないので、助走期間としては最適です。
・留学/転職気分を味わえる
インターンということで、企業の一員として働けます。こんなこと、いち会社員ではなかなかできません。ちょっと他の企業にも興味があると思っていて、期間限定でお試しに働いてみたいという方には是非おすすめです。特にスタートアップに興味があるけどどんな感じなのかな?と思っている方は、これを機会にスタートアップの風を感じてみてはいかがでしょうか?
- インセンティブがある
インターン先で様々ですが、インセンティブがもらえます。私の場合は、シェアダインというシェフが家に来て作り置きをしてくれるサービスの割引券でした。一カ月につき5000円の割引チケットだったので、復職後の作り置きにとっても重宝しました。インターン先によっては、Amazonクーポン10,000円や、インターン先のサービスが受けられる等様々な設定がしてあります。事前にインセンティブの内容は提示されているので、自分のモチベーションのためにも、気になるインセンティブのところへ応募してみるのもありかも。
【デメリット】
- インターン先によって、経験に差が出る
まず、インターン先が、インターン生に慣れているか慣れていないかで、できる経験に差がでると思います。インターン生の要望をくみとり、モチベーションを保ちながら進めてくれるところと、うまく意思疎通のできないまま業務を進めざるを得ないところなど。ただ、事務局がしっかりしているので、事前にきちんと自分の経験したい領域や、インターン先の雰囲気などを話し、おすすめのインターン先をいくつかあげてもらうと、失敗が少ないかもしれません。
- チームでというよりは個人で
インターン先によっては、すでにインターン生がいてチームで協力し合って進めることもあるかもしれませんが、インターン生は自分1人、また他にいても他の業務に当たっているため、通常のやりとりはインターン先の担当者との1vs1、ということもあると思います。同じようなママ友を作る目的であればあまりおすすめしません。インターン生のFacebookグループはありますが、あまり活発な交流が行われている感じではありません。
- ゴール設定
期限や目標などの設定は個人に委ねられているので、自らきちんと設定しないとなかなか達成感を味わうことはできないかもしれません。復職までの半年で、この業務でこの目標をクリアする等、自らきちんとゴールが設定できるとより良い取り組みになると思います。
みんなの感想
私が知り合った方々に感想を伺いました。
自分の裁量が大きく、やりがいも達成感も大きい。(33歳 1人目育休)
インターン先に入り込むので、他の企業に留学している感覚。スタートアップの雰囲気を感じられたのも貴重な体験だった。(35歳 1人目育休)
1人で淡々と、という感じだったので、ママ同士のつながりは得にくかった。ママ友作りたいならママボノ。とにかく自分のスキルアップや市場価値確認、なかなかできない他社での経験を得たい方は育休インターン。自分のスキルで事業が大きくなっていくのを支えられるダイナミックな経験できます。(38歳 2人目育休)
SNSでの感想まとめ
育休中インターンに参加しているママたちのnoteもあります
公式HPの体験レポート
株式会社mogのダイヤモンドオンラインの記事はこちら
まとめ
この記事では、育休中インターンの概要、詳しい体験談と感じたメリットデメリット、またみんなの感想などをまとめました。
育休中、離職中のママが企業でインターンができる育休中インターンは、自分の市場価値の確認や、復職準備、スキルアップ、他社での留学/転職体験ができる、等、とてもメリットに感じているママが多いようです。
デメリットとしては、良くも悪くも、参加者個人とインターン先に委ねられている部分が多いので、自ら意思を持って動かないとなかなか満足できる経験にならないかもしれません。
みなさんの育休が有意義なものになりますように。
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